輸入車のメッキモールはアルミ製のものが多く、アルミ特有の白サビが発生し、見栄えが悪くなってしまうことがあります。
普通、アルミメッキモールの白サビは、アルミ専用の金属研磨剤(ホームセンター等に売られているものではダメ)とウエスなどを使って除去することができます。
ですが、実はここに落とし穴があり、「アルミの白サビ」だと思っていたものが実はガラスコーティングの上に付着した「イオンデポジット(水分が蒸発した後に残る無機質分)」である可能性もあるのです。
ガラスコーティングのイオンデポジットなのに、アルミの白サビだと思って金属磨きを使ってメッキモールを磨いてしまうと、ボディーに大きな傷(ガラスコーティングの部分はがれ)ができてしまい、それを修復するために大変な労力(時間とお金)を要することになってしまいます。
そこで今回は、輸入車のアルミメッキモールの白サビ除去のポイント(白サビやイオンデポジットの見分け方)とそれらの具体的な除去方法についてお話していきます。
メッキモールのウロコ(白サビ)はアルミ専用の研磨剤で磨いて除去
輸入車のメッキモールはアルミ製であり、アルミ特有の白サビが発生することがあります。
アルミの白サビがどのようなものかというと、古いアルミホイールの表面に出来る白いサビを思い浮かべる人が多いと思います。
ナットホール、センターホール、デザインホール、掘り文字などの箇所は
角が鋭利ですので、こういった部分から白サビは出ます。出典)ポリッシュホイール特有の白サビ腐食の原因・対策について|アルミホイール修理・修正・補修・塗装のアルミホイールリペアサービス
ですが、アルミホイールの白サビはホイール表面のクリア内部に出来てしまっているものであり、クリア層を落としてから研磨除去する必要が有ります。
ですが、輸入車のメッキモールの白サビは、アルミホイールのようなクリア層が無いため、単にアルミ素地の表面にできる「白サビ」です。
特にVW、Audi、メルセデス等、ドイツ車に発生している様です。
ゴルフ6の写真ですが、ユーザー泣かせのアルミの錆です。
このようなアルミ表面に出来た白サビの場合は、アルミ専用の研磨剤(ワコーズのメタルコンパウンドやマザーズ マグ&アルミポリッシュなどが効果的)を使用して磨き上げることで白サビを除去することが出来ます。
ちなみに、ホームセンターのカー用品コーナーで売られている安いメッキ磨きは、アルミ研磨に対応していないことが多いので注意が必要です。
具体的な研磨方法としては、養生テープでメッキモールの周りを養生し、その後、メタルコンパウンドを適量ウエスに取って磨いていきます。
基本的にはこの方法でアルミ製のメッキモールの白サビを簡単に取り除くことができます。
ガラスコーティングの場合は白サビではなく、イオンデポジットの可能性あり
ただし、ここで注意点が一つ。
ガラスコーティングがなされているメッキモールの場合、そこにできた白い模様は白サビではなく、イオンデポジットの可能性が高いということです。
イオンデポジットは塗装上で水分が蒸発した際に残留し固着した金属イオン(カルシウム、シリカ、マグネシウムなど)の総称のことです。簡単にいってしまえば洗車中に水分が乾いてしまった→白い輪状のシミが・・・。これがイオンデポジットです。洗剤成分が混じっていたり、ボディーの汚れの成分、使っていた水の水質によって固着度や浸食が異なります。
このようなイオンデポジット(白サビではない)をアルミの白サビだと思ってアルミ専用の金属磨きで強く磨いてしまうと、メッキモールに施工されていたガラスコーティングがはがれてしまうことがあります。
こうなってしまうと、もう一度メッキモールのガラスコーティングを施工しなおさなければなりません・・・。
ですので、輸入車のアルミメッキモールに白い模様が出来た場合、ガラスコーティングがなされているかどうかを確認しておきましょう。
ちなみに、メッキモールにガラスコーティングがなされていて、その上に白い模様が出来ている場合は、ボディのガラスコーティングに出来たイオンデポジットを除去するのと同様に、専用の溶剤などを使って除去することが出来ます。
一度では効果が薄かったのですが、二回目の施工でご覧のように白い輪っかが消えました!恐るべしWSCクリーナー!
最後に一言
今回は、輸入車のアルミメッキモールの白サビを除去するポイントについてお話しました。
メッキモールにできる白色の模様は結構目立ってしまいますので、ぜひこのよう内容を日ごろのメンテナンスに活かしてくださいね。
それでは!