日本製のタイヤの半額以下の価格で購入できるHIFLY(ハイフライ、中国製)のタイヤ・・・。
今回はタイヤ代節約のため、思い切って国産タイヤの半額レベルで購入できる激安アジアンタイヤ「ハイフライ HF201」をネット通販(オートウェイ)で購入してみました。
日本製のタイヤから安いアジアンタイヤに変える際、勝手に「安かろう、悪かろう」と思っていたのですが、実際のところ、普段使いならアジアンタイヤもそこまで悪いものではないのではないかという印象です。
今回は、みなさんが気になっているハイフライタイヤの実際の性能や耐久性について、残り溝の測定やゴムの硬度測定、タイヤ表面のヒビ割れの状態という視点も含めて、詳しくお話していきます。
注文から購入までの流れ
今回実際に購入して調査したタイヤは、ハイフライタイヤ(HF201)の我が家のエルグランドに装着する215/65R16というサイズものです。
■高次元な品質とコストパフォーマンスの両立を実現し、北米、ヨーロッパをはじめ世界各国で販売されている人気ブランドHIFLY(ハイフライ)。アメリカ合衆国運輸省の認定規格であるDOTをはじめ、欧州など各国の基準、規定に合格しています。
■HF201(エイチエフ ニイマルイチ)は、静粛性に加え、転がり抵抗や耐久性にも配慮して設計されていますので、快適なドライビングだけでなく、環境にも優しいコンフォートタイヤです。
国産タイヤだと安売りでも1本あたり8000円~というイメージですが、このタイヤは1本約3600円(送料は一本あたり1000円)なので、今回は2本で9200円。
大体国産タイヤの半額ぐらいのイメージで購入することができるのが驚きですね。
このタイヤはオートウェイで注文して、2日後に上記のような形で自宅に到着し、タイヤの組み込みは、行きつけのショップ(持ち込み大歓迎のところ)でやってもらいました。
HF201のタイヤバランスについて
タイヤのバランスが悪いと、高速走行時などにタイヤが上下左右に振動してしまい、ハンドルがブルブル震えるなどといった症状が発生します。
格安タイヤの中にはタイヤそのものの重量バランスが極端に悪い物もあり、タイヤバランスをとるためにおもりを大量に取り付けなければならなかったりするものもあります。
今回紹介しているHF201のタイヤバランスを調整するために取り付けられたおもりの量は以下の通りでした。
No. | in[g] | out[g] |
1 | 45 | 55 |
2 | 40 | 60 |
今回タイヤを取り付けたホイールはアルミホイールなので、取り付け位置の関係上、鉄チンホイールよりカウンターウェイト(おもりのこと)をたくさんつけなければなりません。
また、この取り付けられた重りの量は、タイヤだけではなくホイールの重量バランスの偏りも含めた形になっていたりするため、あくまでも参考程度の数値と言えます。
それらのことを考慮すると、国産タイヤでもこの程度の重りが貼り付けられているタイヤはたくさんありますので、私が購入した2本のタイヤに限って言えば、特に目立ってタイヤの製造精度が悪いということはありませんでした。
実際に取り付けて走行してみた感想
このタイヤをエルグランド(E51)に装着して、実際に町中で使用してみました。
まず、このハイフライタイヤを装着して気がついたことは、少し早いスピードでハンドルを大きく切ったときなどに、「ブ~~~~ン」というロードノイズが発生するという点です。
普通に直線を走行したり、交差点を曲がったりする時は日本製のコンフォートタイヤと同じぐらい静かなのですが、先程のように少し荒い運転をすると若干ロードノイズが大くなるという印象です。
グリップ力(ウェット時も含む)については、一般道や高速道路を普通に走っている状態では日本製のタイヤとの違いを感じるような場面(スリップする、フラフラするなど)はありませんでした。
乗り心地はコンフォートタイヤという感じで、少し柔らかめな印象でした。
ちなみに、タイヤ側面の柄についてはあまりカッコイイ感じではないと思います・・・。
値段の割に基本性能が良いタイヤなだけに、もう少しカ良いデザインにしてもらえるとうれしいですね。
あえてこのタイヤのデメリットを上げるとすれば、タイヤの規格がXLなのでいつもより少し高めの空気圧に設定する必要があるということ。
新車装着タイヤ(JATMA規格タイヤ)のタイヤサイズが195/65R15から、215/45R17のエクストラロード(XL)規格タイヤにインチアップした場合を例にします。新車装着タイヤの指定空気圧が210kPaとすると、負荷能力は下記の表から570kgとなります。この負荷能力を満たすためにはエクストラロード(XL)規格タイヤでの空気圧は270kPa必要であることがわかります。
少し難しく感じるかもしれませんが、一度自分の車に合ったXLの空気圧を見つけることができれば、それ以降はその空気圧で調整していけばOK。
タイヤ交換直後にXL規格を理解しなければならないということが、唯一このタイヤを選ぶ際のデメリットとなり得るのではないかという感じました。
HF201の耐久性について
ここからは、このタイヤを継続して使用した際のタイヤの状態(残り溝やヒビ割れ、ゴムの硬さなど)についてお話していきます。
1年間使用後(約15000km走行)
新品時の溝深さが約7mmに対して、約1年間(15000キロ)走行後の残り溝は約5.5mmでした。
車重が2トン近くあるエルグランドに装着していたので、もっと減っている(残り溝がなくなっている)と思っていたのですが、予想以上に溝が残っていました。
タイヤの溝は1.6mm以下(スリップサインが出る状態)になると交換が必要となりますので、タイヤ溝だけで評価するとあと3~4年は使えそうな感じです。
ただ、タイヤの表面の状態をよくよく観察してみると、サイド側はシワやヒビ割れもなくきれいなのですが、タイヤの溝の奥側に小さなヒビ割れが出始めていました。
現状のヒビ割れはまだまだ使用可能ですが、国産タイヤに比べると若干ヒビ割れが出始める時期が早めかなという印象です。
また、タイヤのゴム硬度については硬度計を使って測定した結果、約74という数値を示していました。
新品の夏タイヤのゴム硬度はだいたい65~70前後と言われていますので、若干ゴム質が固くなってきている傾向は認められますが、まぁまぁこんなもんかなぁという感じでしょうか。
あと1~2年使った後の結果も載せていく予定ですが、極端にゴムの効果が早いという印象はなさそうです。
これらの検証結果をまとめると、私のタイヤの使い方(年間走行距離約1.5万キロ)では耐久性の面でネックになってきそうなのはタイヤの溝の減りになりそうで、そうなってくるとHF201の耐久性は3~4年ということになる予定です。
これまで経験してきた日本製のタイヤのライフサイクルもだいたい3~4年という感じだったので、タイヤの耐久性という面では日本製のエコタイヤとほぼ同レベルだということになりそうです。
2年間後(約25000km走行)
次は2年間使用した後のタイヤの状態についてお話していきます。
タイヤの残り溝は約5.1mmで、1年目よりも溝の減りが少ないという印象です。
走行距離も1年めよりは若干少なかったことも影響しているのではないかと思います。
ゴムの硬度については約76ということで、1年前よりは若干硬くなってきています。
タイヤのひび割れに関しては、1年前とさほど変わらない感じなので、細かいシワが少し出ているだけという印象です。
残り溝はまだまだありますし、ひび割れも少なく、その他の異常も特に見当たらないため、来年以降もまだこのタイヤを使っていけそうです。
最後に一言
今回は、【格安】HIFLYタイヤ(HF201)の性能と耐久性を追跡調査についてお話しました。
価格が日本製の半額以下のハイフライタイヤですが、実際に使ってみての感想はほぼ日本製のエコタイヤと同じぐらいの性能という感じです。
ただし、アジアンタイヤを購入する際に気をつけなければならないこととしては、製品品質に多少のばらつきがあるということ知っておかなければなりません。
アジアンタイヤはタイヤの製造が海外で行われているため、製品品質に若干のばらつきがある、もう少し詳しく言うと合格品とNG品の判定基準が若干あまい傾向があります。
日本で生産されたタイヤは、真円度や重量バランスなど、とにかく品質を安定させる為に製造段階だけではなく、製品チェックも厳し目に行われています。
でも、アジアンタイヤはやはり少し製品品質にばらつきがあり(そのおかげで価格は安いのですが・・・)、その事を承知の上で購入する必要があります。
是非参考にしてみてくださいね。
それでは!