我が家のミニバン(ノア、10年落ち)には、高速道路などで速度を一定に保つクルーズコントロール(クルコン)機能が付いていません。
いろいろ調査してみると、約2万円で後付できる社外品のクルーズコントローラー(PIVOT 3-drive AC)があることを知りました。
「どうにか自分でDIY取り付けすることはできないものか?」
色々と調査した結果、クルコンの取り付けは自分でもできそうだったので、取付工賃の節約のために自分でクルコンを取り付けてみることにしました。
今回は、そんな社外品のクルーズコントローラーを後付けしたい人向けに、その取付方法について写真付きで詳しくお話していきます。
クルコン取り付けに必要なもの
まずはじめにクルコンを後付するために必要なものについてお話していきます。
PIVOT 3-drive AC
まず初めに必要なものは、クルーズコントローラーユニットです。
今回私が選んだのは「PIVOT 3-drive AC」という社外品で、アクセルとブレーキに取り付けるハーネスがセットになったもの(約2万円)をアマゾンで注文しました。
このクルーズコントローラーユニットは、元々スロットルコントローラー(アクセル踏み込み量に対するアクセル開度を変えるもの)にオートクルーズ機能が追加されたもの。
オートクルーズ機能の具体的な使い方としては、左側のシフトレバーのところについているスイッチを押すと、その時点から車速が一定に保たれ、ブレーキを踏むとそのオートクルーズ制御が解除されるといった感じです。
メーカー純正オプションのクルーズコントローラーは、前の車を追い越しするためにアクセル操作をしてしまうとクルーズコントロール制御が解除されてしまいますが、このクルーズコントロールユニットはアクセル操作をしても、アクセルを離せばそのまま前に設定したスピードでオートクルーズを再開してくれますので、純正品より使いやすいものになっていてとても便利です。
ちなみに、車種別のハーネス(アクセル用、ブレーキ用)は、こちらの一覧表(PDFファイル)で調べることができますよ。
我が家のノアの場合、年式(車検証の初年度登録)が「平成16年12月」、車両型式(車検証の型式)がCBA-AZR60G、そしてエンジン形式(車検証の原動機の型式)が「1AZ」なので、アクセルハーネスは「3A」、ブレーキハーネスは「BR-1/2」ということになります。
ここでブレーキハーネスの「BR-1/2」の意味は、「BR-1」と「BR-2」のどちらかが適合ということ。
それを確認するためには実際に車に取り付けられているカプラー外してみるしかなく、その方法で確認した結果、「BR-1」というタイプのカプラーを購入することにしました。
配線加工するための道具
このクルコンを自分で取り付けるためには、1~2本程度、半田付けによる配線処理が必要となるため、ニッパーや半田ごて、ビニールテープなどが必要になります。
ちなみに、説明書にはアクセルやブレーキのハーネスを買わずに直接配線加工して取り付ける方法も書かれていました。
そちらの方が費用が2000~3000円ぐらい安くすみそうだったのですが、ハーネスを買わずに取り付ける場合、アクセルやブレーキの配線(6~7本程度)も自分で配線処理しなければならなくなるので、配線ミスなどの可能性が大きくなりますし、配線処理が得意ではない人は私のようにアクセルとブレーキのハーネスをセットで購入しておくことをおすすめします。
後付クルコンの具体的な取り付け手順
ここからは、後付クルコンの具体的な取り付けて順についてお話していきます。
ブレーキハーネスを取り付ける
ここからは、後付けクルコンの具体的な取り付け方についてお話していきます。
まずはじめに、ブレーキの根元にあるカプラーを取り外していきます。
次に、ブレーキハーネスを箱から取り出し、先ほど取り外したカプラーの間に割り込ませます。
ハーネスのもう片側は、クルコン本体から出ている配線に接続します。
ちなみに、ハーネス側の配線と本体側の配線の色は同じになるとは限らないので、どの色の配線をどこに繋げばよいかは説明書を見れば分かるようになっていましたよ。
アクセルハーネスを取り付ける
次は、アクセルハーネスを取り付けていきます。
まず、アクセルの根元にあるカプラーを外しておきましょう。
そこに箱から取り出したアクセルハーネスを取り付けていきます。
アクセルハーネスのもう片方は、クルコン本体から出ているカプラーに接続しましょう。
ここまではブレーキやアクセルのハーネスキットを購入していれば、配線のハンダ付けなどをせずとも、比較的簡単に接続していくことができます。
車速信号配線を取り付ける
次は、車速信号配線に後付けクルコン本体の配線を半田付けして取り付けていきます。
その車速信号配線がどこにあるのかというと、ずばりカーナビの裏側にあります。
ちなみに、我が家のノアはカーナビを取り外してしまっていますが、その辺りはカーナビが付いていても同じですので、気にしないでくださいね。
まず、カーナビを取り外すために、カーナビ周りの内装を取り外していきます。
カーナビ周りの内装の具体的な取り外し方は、「車名 カーナビ 取り外し方」などとネットで調べれば分かると思います。
カーナビ周りの内装を調べたら、カーナビの横にある4本の固定金具のねじを緩めていきましょう。
4本すべてのねじを取り外すことができれば、カーナビを手前側に引き出すことができます。
カーナビの裏を見ると配線の多さに驚きますが、車速信号配線がどこにあるか探すため、まずは後付けクルコン付属の説明書を見てみましょう。
すると、このような「オプションコネクター」と呼ばれるカプラーの真ん中がSP(車速配線)であることが分かります。
実際に説明書にある形のコネクターを探してみると、ありました。
これがオプションコネクターです。
このコネクターの真ん中の紫色の配線が車速信号配線ということなので、この配線にクルコン本体から出ている配線を半田付けし、ビニールテープをしっかり巻いて絶縁していきます。
DIYクルコン取り付けでは、この車速パルスを得るための配線処理にハンダ付けが必要なので一番難しいところですが、ここをやってしまうことができたら、後は比較的楽な作業になりますので、頑張っていきましょう。
アース配線の取付
次は、アース配線の取り付けです。
ノアの場合、先ほどナビを取り付けていた4本のねじのうち、下部の2本のねじは金属パーツに締付ける構造になっていたので、そこに取り付けました。
「アースって何?」という人は、こちらの記事を参考にすると良いでしょう。
つまり、車ではボディ全体の金属部分がマイナス端子になっているのです。(バッテリーの-端子はボディに繋がっている). これが「マイナス線は金属部分へ」、「アースに落とす」などといわれる理由です。 すごいですね。車体全体が-線なのです。
配線処理が終わってほっとしてしまって、すぐにナビ周りの内装を元に戻してしまいそうになりますが、動作チェックが終わるまではこのままにしておくと良いでしょう。
クルコン本体と設定スイッチを固定する
次は、クルコン本体と設定スイッチを固定していきます。
それらを固定する場所については好みのところでいいのですが、私の場合は本体をハンドルの後ろ側、設定スイッチはシフトレバーに取り付けることにしました。
クルコン本体は走行中に触ることはほとんどないのですが、設定スイッチは走行中にクルーズコントロール制御をONしたい時によく押しますので、走行中に簡単に手が届くようなところにした方が良いでしょう。
ちなみに、クルコン本体や設定スイッチは共に両面テープや結束バンドなどで貼り付け固定することができます。
初期設定を行う
すべての配線を接続できたら、説明書の指示に従って初期設定や各種確認(ブレーキランプの点灯など)をしていきます。
初期設定ができたら、配線がちゃんと繋がっているということになりますので、ここまでできたらナビ周りの内装や配線を綺麗にまとめていきましょう。
お疲れ様でした。
これで後付けクルコンの取り付けは完了です。
最後に一言
今回は、社外品のクルコン(オートクルーズコントロール)を自分で後付けする方法についてお話しました。
取り付けた後、2日間で1200kmの長旅(一人で運転)に行きましたが、クルコンのおかげでだいぶ疲労が軽減されたことが実感できました。
特に、メーカー純正のクルコンだったら、アクセル操作でもクルコン制御が解除されるため、アクセル操作をした後はもう一度設定スイッチを押さなければならないのですが、このクルコンはアクセル操作では制御が解除されないので、遅い車を追い越した後も自動で以前の速度に戻ってそのままクルーズコントロールがなされるところが◎です。
また、このクルコンの場合、車速の設定範囲が30~140km/hと広いため、周りの車より少し速めのペースも設定可能です。
もっと詳しく知りたい方は、メーカーHPなどでダウンロードできる取扱説明書などを読んでみるといいでしょう。
是非参考にしてみてくださいね。
それでは!