【応急修理】パンクしたタイヤをスペアタイヤに交換する方法

パンクした車のタイヤをスペアタイヤに交換

車のタイヤがパンクしてしまった・・・。

とりあえず応急修理のためにスペアタイヤに交換したいんだけど、どうすればいいのだろう?

生まれて初めての車のパンクに遭遇した時、とても不安でどうしていいのかわからなくなってしまっていることと思います。

でも安心してください。

多くの車にはスペアタイヤが積載されていて、車載道具でパンクしたタイヤを取り外し、スペアタイヤに付け替えることで、またすぐに走り出すことが出来ます。

そこで今回は、パンクした車のタイヤをスペアタイヤに交換する具体的な方法についてお話していきます。

スペアタイヤに交換するために必要な物

まずはじめに、車のパンクしたタイヤをスペアタイヤに交換するために必要な物についてお話していきます。

【必要な物その1】スペアタイヤ(テンパータイヤ、応急タイヤ)

車のタイヤがパンクした時に交換するスペアタイヤ(テンパータイヤ、応急タイヤ)

パンクしたタイヤの代わり取り付けるのがスペアタイヤです。

本来スペアタイヤという名前は、車についているタイヤと同じものをもう一本余分に購入してスペアしておくことを指しますが、日本での一般的な車の場合、上記のようなテンパータイヤ(応急タイヤ)と呼ばれるものが車のトランクの下や床下などに積載されています。

スペアタイヤが保管されているのはトランク下か床下

テンパータイヤの役目は応急的に車を移動させることであり、使用にあたっては以下のような制限があります。

スペアタイヤ(テンパータイヤ)の注意事項

  • 100km/h以下の速度で走行する必要がある
  • 応急タイヤにタイヤチェーンは使えない
  • 応急タイヤは一時的な利用に限り、できる限り速く修理したタイヤに交換しなければならない

この注意ラベルから分かる通り、テンパータイヤはあくまでも応急的な使用に限られることを知っておきましょう。

【必要な物その2】車載工具

パンクしたタイヤをスペアタイヤに交換する為に使う道具は、はじめから車に積載されている車載工具があればOKです。

車載工具が載せられている場所はトランクの下や座席の下などで、車の取扱説明書を読めばどこに車載道具があるのか確認することができます。

車載工具が入っている場所

車載工具が座席の下に収納されていた

スペアタイヤ交換で使う車載工具

この黒い袋の中にホイールレンチやタイヤストッパーなどが入っています。

スペアタイヤに交換する時に使う車載工具

基本的には、上の写真に写っている道具があればスペアタイヤへの交換が可能です。

スペアタイヤに交換する具体的な方法

ここからは、パンクしたタイヤをスペアタイヤに交換する具体的な方法についてお話していきます。

※必ず安全な場所に車を移動させてから交換作業を行ってください。高速道路でのパンクの場合、身の安全を最優先するためご自身での応急パンク修理は行わず、以下のサイトに記載の手順で安全確保と通報を行ってください。

出典)事故を起こした、故障(パンクなど)が発生したら|NEXCO中日本

※実際にスペタイヤの交換作業を行う前に、車の取扱説明書のパンクの項目をよく読み、その参考としてこの記事を活用していただくようお願いします。

さて、ここからはスペアタイヤへの具体的な交換方法についてお話していきます。

【STEP1】スペアタイヤを取り出す

まずはじめに、スペアタイヤを取り出すことから始めていきましょう。

スペアタイヤの保管位置は、トランクの床板の下か、車体下側に取付けられていることがほとんどです。

スペアタイヤが保管されているのはトランク下か床下

自分の車のどの部分にスペアタイヤが取付けられているかを確認するためには、車の取扱説明書のパンクの項目を読むか、WEBで「車名 スペアタイヤ 位置」などと検索すると良いでしょう。

出典)NOAH取扱書|TOYOTA

私の車の場合、スペアタイヤを固定しているボルトはトランクを開いたところにあり、車載道具のホイールレンチで反時計回りに回していけば緩めることができます。

スペアタイヤを固定しているボルトを緩める

結構固く締まっていることがありますので、グィッと力を入れて緩めて行ってください。

なお、エルグランドの場合は、車内側にボルトがありますが、車外のスペアタイヤ側に固定ボルトの頭がある場合もあります。

スペアタイヤを固定しているボルトを緩めていけば、こんな感じでスペアタイヤを取り外すことができます。

スペアタイヤを取り出したところ

取り出したスペアタイヤ

車外に取り付けられていたスペアタイヤはものすごく汚れている場合がほとんどです。

基本的には、スペアタイヤは汚れていてもそのまま使うことができますが、長い間点検されていないスペアタイヤの場合、空気圧が減ってしまっている可能性があります。

もし、携帯型の車載空気入れがある場合はその場で、持っていない場合はスペアタイヤ交換後すぐに近くのガソリンスタンドなどで、スペアタイヤの空気圧をチェック、補充しておきましょう。(規定値は420kPaの場合が多い)

【STEP2】車止めをセットする

次は、車をジャッキアップする前の下準備を行っていきます。

ハンドルが真っすぐになっている(前輪が真っすぐになっている)ことと、エンジンOFF、パーキングブレーキ(サイドブレーキ)がかかっていることを確認していきましょう。

その後、パンクしたタイヤと対角線上にあるタイヤの前側に車載工具の中に入っていたタイヤストッパーを置いていきます。

車載工具に入っていたタイヤストッパー

今回の場合、パンクしたタイヤは右前だったので、その対角線上である左後ろのタイヤの前にタイヤストッパーを置いておきます。

タイヤストッパーをジャッキアップの対角線上にあるタイヤの前に置く

車載工具の中にタイヤストッパーが入っていなかった場合は、特に使用しなくても構いませんが、駐車している場所が水平である(傾いていない)こや、車のサイドブレーキを強く引き、ギアがパーキングに入っていることなどを確認しておきましょう。

【STEP2】車をジャッキアップする

次は車をジャッキアップしていきます。

車をジャッキアップするためには、まず車の下側にあるジャッキアップポイントの真下にジャッキを設置することから始める必要があります。

出典)NOAH取扱書|TOYOTA

ジャッキアップポイントは車の車体下側にあり、日本車の場合、ジャッキアップポイントの目印として、以下のような切り込みがあります。

ジャッキアップポイントの目印

この真下にジャッキをおき、手でジャッキハンドルを回しながら、以下のような感じでジャッキの置台の切り込みに車体の凸が入るようにジャッキをセットしていきます。

ジャッキアップポイントにジャッキを置く

ジャッキアップポイントにジャッキをセット

ここまでジャッキをセットできたら、車載工具の中にある棒のようなものをジャッキに差し込み、ホイールレンチと組み合わせてジャッキを持ち上げていきましょう。

ジャッキの棒

ジャッキの棒をセットする

ホイールレンチでジャッキアップする

車をジャッキアップするためには、ホイールレンチを時計回りに回していけばOKです。

ジャッキアップ前

ジャッキアップ後

意外にもそんなに力を入れていかなくても、スルスルッとこんな感じで車がジャッキアップしていきます。

ここで注意点が一つあります。

この後にホイールレンチを使ってホイールナットを緩めていくことになるのですが、タイヤが完全に地面から離れてしまうとホイールナットを緩める際にタイヤも一緒にクルクル回ってしまってナットが緩められなくなってしまいます。

タイヤが空回りしてしまう

ですので、この段階ではタイヤが地面から離れてしまうまでジャッキアップするのではなく、その半分ぐらいを目安(タイヤが地面に接地しているような状態)に留める形でジャッキアップしておきましょう。

タイヤが地面に設置している状態までジャッキアップ

【STEP3】ホイールナットを緩める

ここからはいよいよホイールナットを緩めていく工程です。

ホイールレンチをホイールナットのところに差し込み、レンチを反時計回りにまわしてホイールナットを緩めていきましょう。

ホイールナットを反時計回しに緩める

ただし、この時点でホイールナットを緩めるのは1/2回転ぐらいだけ。

完全にナットを取り外してしまわないようにしてください。

どうしてもホイールナットが固くて回らない場合、足をホイールレンチの端っこに載せ、グィッと力を入れてやるとナットを緩めることができます。

一つ目のナットを1/2回転ほど緩めることができたら、次に緩めるナットは先程緩めたナットの対角線上にある(一番遠いところにある)ナットです。

タイヤのナットを緩める順番

出典)NOAH取扱書|TOYOTA

上の図のような順番で全てのナットを1/2回転だけ緩めておきましょう。

全てのナットを緩めることができたら、次は完全にタイヤが浮き上がるまでジャッキアップし、ホイールナットを取り外していきます。

完全にタイヤが浮き上がるまでジャッキアップ

タイヤを地面に設置させた状態で一度ナットを緩めておけば、このような感じでタイヤを完全に持ち上げてしまっても、ホイールナットは結構緩んでいるので、タイヤが共回りしてしまってホイールナットが外れないということもなくなります。

ホイールナットを取り外す

全てのホイールナットが取り外せたら、タイヤを少し上に持ち上げながら手前側に引っ張ると、こんな感じでパンクしたタイヤを取り外すことができます。

パンクしたタイヤを取り外したところ

【STEP4】スペアタイヤを取り付ける

次はいよいよスペアタイヤを取付けていく工程です。

まずはじめに知っておきたいことは、スペアタイヤには表と裏があるということです。

スペアタイヤの表側

スペアタイヤの表面

スペアタイヤの裏側

スペアタイヤの裏面

スペアタイヤの裏表がわかったところで、スペアタイヤの表側が手前になるような向きで車に取り付けていきます。

スペアタイヤを取り付ける前

スペアタイヤを取り付ける

スペアタイヤをセットできたら、ホイールナットを手で締め付けられるところまで締めていきます。

ホイールナットを手で締め付けていく

この時のポイントは、スペアタイヤを少し揺らしながらホイールナットを締め付けていくと、いい感じでスペアタイヤが定位置に固定されていきます。

スペアタイヤのホイールナットを取付けた

こんな感じでスペアタイヤがグラグラしない状態で、全てのホイールナットが手で締め付けられなくなったら、ジャッキを少しだけ下げてスペアタイヤが地面に接地する状態にしていきます。

スペアタイヤが地面に接地するまで下げる

ここからホイールナットをしっかりと締め付けていきます。

スペアタイヤのホイールナットを締め付けていく

ホイールナットを締め付ける際のポイントは、ホイールレンチの端っこを手に持ち、自分の全体重をグゥ~ッとゆっくり載せてあげるだけの締め付け力に留めるということです。

稀にホイールレンチを足でガツガツ蹴ってナットを締め付ける人を見かけますが、それだと締め付けすぎで、ホイールナットなどのネジ山を痛めてしまう可能性があります。

車載工具に入っているホイールレンチは平均的な体重の人が、自分の体重をホイールレンチの端っこに載せた時に正しい締付け力になるような柄の長さ(レンチの長さ)に設計されています。

そのことを理解した上でホイールナットを締め付けていくようにすると、いい感じでホイールナットを締め付けることができると思います。

ナットを締め付ける順番は先ほどナットを取り外した時と同じように、対角線上に(一番遠くに)あるナットを緩めていきます。

全てのホイールナットを締め付けることができたら、ゆっくりとジャッキを下げていき、ジャッキを取り外していきます。

ジャッキを抜き取ってスペアタイヤ交換が完了

お疲れ様でした。

これでパンクしたタイヤのスペアタイヤへの交換は完了です。

取り出した工具やスペアタイヤを取り出した時に緩めた固定ボルトなどをもとに戻し、パンクしたタイヤを載せ、ゆっくりと車を走らせてみてください。

テンパータイヤはかなりロードノイズが大きいですので、「ブゥ~ン・・・」という音が結構しますがそれは正常ですので気にしなくてOKです。

先程もお話しましたが、テンパータイヤはあくまでも応急用のタイヤなので時速は100km/h以下で、あまり長い距離を走らないようにし、早めにパンクしたタイヤを修理し、それに付け替えることをおすすめします。

>>車のタイヤパンクを自分で修理する方法

パンクした時にスペアタイヤに交換するメリット

ここからは、パンクした時にスペアタイヤに交換するメリットについてお話していきます。

【メリットその1】パンクの状態に関係なく走行できる

パンクの応急修理には、今回紹介したスペアタイヤに交換する方法の他に、シーラント式の応急修理キットを使う方法もあります。

出典)パンク修理キット|TOYOTA

このようなシーラント式の応急修理キットは、タイヤのパンク穴が大きかったり、タイヤがバーストしてしまったような場合には対応できません。

また、このようなシーラント式のパンク修理キットを使用した場合、タイヤに注入した液体が邪魔してパンク修理ができなくなって、高額なタイヤ交換の対応になってしまうことも多々あります。

ただ一つ、このお客様にとって不幸だったのはその車にはスペアタイヤが無かったことでした。

標準で車載されていたのは、特殊な繊維が混ざった溶液と12V電源のコンプレッサーがセットになった応急パンク修理キットだったのです。

そして、そのお客様はメーカーの指定どおりにパンク修理キットで応急処置をして、ご来店なさったのです。

結果的に、タイヤは新品交換となりました。

もし、この車に積まれていたのがスペアタイヤであったなら、このお客様であればタイヤへのパンクのダメージを最小限に抑え、滞りなくパンク修理が出来たのかもしれません。

出典)スペアタイヤ最強伝説|路地裏のタイヤ少年ブログ

でも、今回紹介したパンクしたタイヤをスペアタイヤに交換する方法は、パンクの状態に関係なく応急処置が可能です。

最近では、メーカーのコストダウンなどの影響などから、はじめからスペアタイヤではなく応急修理キットが車載されているケースもありますが、個人的にはスペアタイヤを常備しておく方がいいと思います。

【メリットその2】再利用できる

テンパータイヤは基本的に何度でも利用することができます。

その理由は、テンパータイヤは乗り心地やロードノイズを気にせず、タイヤの耐久性を高める設計(形状や添加剤の配合など)になっているからです。

注意書きに書かれているようにタイヤの溝が少なくなってスリップサインが出てきたときが交換時期となります。

スペアタイヤ(テンパータイヤ)の注意事項

2年に一度の車検の時などに合わせてチェックするという感じでOKなので、コストパフォーマンスが高いパーツだといえると思います。

パンクした時にスペアタイヤに交換するデメリット

ここからは、パンクした時にスペアタイヤに交換するデメリットについてお話していきます。

【デメリットその1】作業が面倒くさい

パンクしたタイヤをスペアタイヤに交換する場合、ジャッキアップしたりタイヤを取り替えたりなど、結構大変な作業をする必要があります。

特に初めてのパンクの場合、どうやってスペアタイヤに交換していけばいのか勉強しながら交換していかなければならないので、結構な時間がかかってしまうことになります。

【デメリットその2】服が汚れる

パンクしたタイヤをテンパータイヤに交換する作業は、汚れたタイヤを持ち上げたりする必要があります。

結構服が汚れてしまいますので、お気に入りの服などを着ている場合は着替えてから作業をした方がいいと思います。

【デメリットその3】ロードノイズがうるさい

テンパータイヤは普通のタイヤと違って、快適性などを度外視した設計になっているため、比較的ゆっくり走行していても大きなロードノイズが発生します。

テンパータイヤはあくまでも応急タイヤなので、その辺りは我慢して使用する必要があります。

【デメリットその4】取り付け位置に指定がある

テンパータイヤは車のどの位置にでも装着できるというわけではありません。

例えば、前輪駆動車(FF車)の駆動輪(前輪)がパンクした場合、後輪のパンクしていないタイヤを前輪に装着し直し、スペアタイヤを後輪に装着する必要があります。

また、後輪駆動車(FR車、RR車)の場合、前輪の非駆動輪がパンクした場合でも、スペアタイヤを後輪の駆動輪に装着するように指定されていることもあります。

テンパータイヤを装着する場合は、事前に車の取扱説明書をしっかりと読むことが重要です。

最後に一言

今回は、【応急修理】パンクしたタイヤをスペアタイヤに交換する方法についてお話しました。

初めてパンクしてしまった時、どうすればいいのかわからずとても困ってしまうことと思います。

でも、この記事に書かれている内容を参考にスペアタイヤに交換することができれば、とりあえず車を動かすことができます。

もし、危険な高速道路上でパンクに気がついたとか、自分ではスペアタイヤの交換は難しそうだと言う場合は、JAFなどのロードサービスを呼ぶことをおすすめします。

出典)JAF(JAPAN AUTOMOBILE FEDERATION)|日本自動車連盟(ジャフ)

年会費を払っていない非会員の場合、約1~1.5万円ほどになることが多いようです。

JAFの料金の目安(非会員の場合)

  • パンクの応急処置;12,800円~
  • スペアタイヤの交換;11,020円~

ただし、JAFの場合、作業内容としては、パンクの応急処置やスペアタイヤへの交換だけとなりますので、その後のパンク修理代などはこの料金には含まれていないことに注意しましょうね。

それでは!

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