【故障】車のエアコンが効かない(冷えない)原因とDIY修理方法まとめ

【不調の原因その1】A/CボタンがOFFになっている

カーエアコンのエアコンスイッチ

春から夏の季節の変わり目でよくあることなのですが、冬はエアコンスイッチをOFFにしている(温風はA/CスイッチOFFのままでも動作するため)ことが多く、その状態で設定温度だけ下げてもエアコンの吹出口からは冷風が出てきません。

車のエアコンが故障したかなと思ったら、まずはこのエアコンスイッチ(A/Cのマークがある場合もある)をONにしてみてください。

ちなみに、アイドリングストップ機能がついた一部の車では、アイドリング中は自動的にコンプレッサーOFF(A/CスイッチがOFFの状態と同じ)になることがあります。

そのような機能のある車に乗っている場合は、走行中に冷たい風が出てきているかどうかを確認してみましょう。

なお、アイドリングストップ機能のON/OFFスイッチがある場合は、それを「OFF」にしてやればアイドリング中でもエアコンを作動させることができますので、ご参考まで。

【不調の原因その2】エアコンの冷媒ガスが減ってきている

カーエアコンシステムは大きく以下の2つの部位に分けることができます。

  • 空気を冷やすための部位(ヒートポンプシステム)
  • 空気を循環させるための部位(送風ファンやダクトなど)

空気を冷やすためのヒートポンプシステムは、車内と車外をつなぐ配管内の冷媒ガスを循環させることによって車内に設置しているエバポレーターの温度が下がり、それによってそこを通過する空気の温度を下がるため、エアコンの吹出口からは冷たい風が出てくる仕組みになっています。

カーエアコンシステムのヒートポンプ部位

出典)カーエアコンの仕組みとコンプレッサーの役割|豊田自動織機

ここで知っておきたいことは、カーエアコンは家庭用のエアコンと違って製造上の問題から、エアコンを構成するパーツの接続部分や圧縮機と呼ばれる部品のシール部分が溶接などによって完全に密閉されているわけではありません。

出典)トラブルシュート(エアコン、クーラ編)|セドリック/グロリア 230 ハンドブック

そのためそれらの継ぎ手などから、どうしても年間約3~5gづつ冷媒ガスが抜けていってしまうという構造になっています。

この年間約3~5gという数字は適正に車が維持管理されているときの話で、特に冬場にエアコンをONさせず(圧縮機を使用せず)にヒーター送風だけを使い続けるような場合や、長期間車を使用しなかった場合などはエアコンの配管の中で冷媒と一緒に循環しているオイルが各部のシール部分にまでいきわたらず、シール部のオイルが切れ、そこから通常よりもたくさん冷媒が漏れ出してしまうこともあります。

ですので、年間約3~5gというのは状態の良い車の場合であって、そのような使い方をしている場合は、それよりもたくさんの冷媒が抜けてしまっているということを覚えておきましょう。

このカーエアコン特有の微量の冷媒もれについては、製造工程の簡素化やエンジンから直接エアコンの動力を得るという構造上仕方のないことと言えます。

だからといって、メーカーはその冷媒漏れとそれによるエアコンの性能低下に関する事実を無視しているわけではありません。

カーエアコンには冷媒を蓄えておく冷媒タンクのような部品(リザーバー、下図の右下)がついていて、そこに5~10年かけて抜けていってしまう分の冷媒を予め余分に蓄えておくという設計になっています。

出典)乗用車用エアコン|DENSO

ただその冷媒漏れに対する対策が役に立つのは車が製造されてから5~10年が限度で、そこを過ぎてえしまうと、そこに蓄えられていた余分な冷媒(予備の冷媒)が全部なくなってしまうことになります。

その結果、カーエアコンは適正な運転状態を保つことができなくなり、徐々にエアコンの能力が低下していきます。

もしエアコンの性能が低下していってしまった場合、実際にどのようなことが発生するかというと、夏場だとエアコンの吹き出し口から冷たい風ではなくぬるい風しか出てこなかったり、冬場だとエアコンのスイッチをONにしても窓ガラスの曇りが取れないなどの症状が出てきます。

つまり、カーエアコンは部品が故障しているのではないのに、このような理由から冷媒が不足することでエアコンの性能が低下することがあり、そのような場合は、単純にその不足している分の冷媒を補充してやれば元に戻るということになります。

>>自動車カーエアコンの冷媒ガスを自分で補充する方法

ただし、本当にエアコンが効かない原因が冷媒ガス不足であった場合は上記の方法で補充してあげればいいのですが、そうではなかった場合、ガスの過充填が原因で更に状況を悪化(パーツの故障など)させてしまう可能性があります。

ですので、以下の方法などで本当に冷媒ガス不足がエアコン不調の原因であることを確認してから冷媒ガスを補充するようにしましょう。

>>【補充ガスチャージ前に】車のエアコン冷媒量をDIYチェックする方法

なお、冷媒のガス補充は経験のある人以外はやらないほうがいいと思います。

ガスの補充だけならその辺のガソリンスタンドなどで結構安く作業してくれますので、はじめての場合はその作業風景などを見せてもらって、勉強してみるのもいいと思いますよ。

次のページでは、カーエアコン不調の原因その3についてお話していきます。