【STEP6】ユーザー車検当日の流れについて
ユーザー車検当日は、予約した時間の30分前ぐらいに軽自動車検査協会に到着しておきましょう。
検査場に到着したら事前に準備しておいた書類を手元に準備し、受付窓口の人に必要書類が揃っているか確認してもらいましょう。
- 軽自動車検査票
- 継続検査申請書(軽専用第二号様式)
- 自動車重量税納付書
- 点検整備記録簿
- 自動車検査証(車検証)
- 自動車損害賠償責任保険(共済)証明書(自賠責保険証)
- 軽自動車税納税証明書
すると、「まず○番窓口で重量税の支払い(印紙の購入)を行い、○番窓口で自賠責保険への継続加入をお願いします。」と指示がありますのでそれに従って手続きを行っていきます。
はじめに重量税の支払いは事前に記入しておいた重量税納付書を提出して行っていきます。
空欄にしてあった納付税額の部分は窓口の人が記入してくれますので、その金額を現金で支払います。
すると、納付書に支払った金額分の印紙が貼られて、自動車重量税の支払いは完了となります。
次に、自賠責保険への加入は代書コーナー(陸運局内にある)と呼ばれる窓口で加入することができます。
自賠責保険への加入はこれまでに準備しておいた書類一式を代書コーナーの窓口に提出するだけで特に書類への記入は必要なく、継続車検に必要な分の自賠責保険に加入したいといえば、自賠責保険への加入手続きを行ってくれます。
手続きが完了すると、その場でこのような自賠責保険の証明書が手渡されます。
次に、検査手数料を支払ったら、窓口の人が書類を下記のような感じでクリップでまとめてくれています。
それを一番始めに行ったユーザー車検の受付窓口に提出していきます。
ユーザー車検の受付窓口で書類の確認&受付印が押印されたら書類一式を返却されます。
そして窓口の人から、「検査ラインの方で車の検査を受けてきてください。」という感じで指示を受けますので、それに従って車を検査ラインの方に移動させます。
検査ラインは複数開けられている場合、自分が受けたい種類の検査ラインの列に車を並べるようにしましょう。
受付で返却してもらった書類は検査ラインで使っていきますので、ダッシュボードの上や助手席など手の届くところにおいておいてください。
【検査ラインSTEP1】同一性の確認
車の検査は建物の中に入る前の入り口のところから始まります。
検査員が同一性の確認(車に刻印されている車台番号、原動機型式が車検証と一致しているか)を行っていきます。
検査員の人から「検査書類を渡してください。車台番号を確認しますので、ボンネットを開けてこのパネルを取り外してください。」などと指示がありますので、その指示に従って車台番号などを確認してもらいます。
事前にネットなどで自分の車の車台番号や原動機型式が打刻されている位置を確認しておくと、スムーズに確認作業が進むでしょう。
【検査ラインSTEP2】外廻り検査
次は、その場で外廻り検査(目視、打音など)が行われますので、係員の指示に従って車の操作を行っていきましょう。
まず、検査官が車の前に立ち、以下のような感じで指示があります。
- 窓を開けてエンジンを指導してください。
- スモールライトを点灯させてください。(前方スモールライトの点灯チェック)
- ヘッドライトを点灯させてください。(ロービームの点灯チェック)
- ハイビームを点灯させてください。(ハイビームの点灯チェック)
- ウィンカーを右に出してください。(前方ウィンカー右の点滅チェック)
- ウィンカーを左に出してください。(前方ウィンカー左の点滅チェック)
- ウォッシャー液を出してください。(ウォッシャー液の動作、ワイパーの動作と吹取確認)
上記の検査が終わったら、検査官が車の後方に廻りながらホイールナットの緩みをハンマーで叩きながら確認していきます。
その後、また検査官から以下のような指示があります。
- ブレーキを踏んでください。(後方ブレーキランプの点灯チェック)
- ブレーキを踏みながらギアをバックに入れてください。(バックランプの点灯チェック)
- ウィンカーを右に出してください。(後方ウィンカー右の点滅チェック)
- ウィンカーを左に出してください。(後方ウィンカー左の点滅チェック)
- ハザードランプを点滅させてください。(全ウィンカーの点滅チェック)
上記の検査が終わったら、検査員が自動車検査票に検査合格の印鑑を押し、書類を返却してくれます。
【検査ラインSTEP3】排ガス検査
外廻り検査が終わったら、エンジンを再始動して検査ラインのある建物の中に入っていきます。
このラインの場合、最初にあったのは排ガス検査で、検査項目は以下の通りです。
- CO(一酸化炭素)の濃度
- HC(炭化水素)の濃度
指定された場所(地面に止まれと書いてある)まで車を移動させた後にエンジンを切らずに車を停車させます。
その後、右側にある排ガスを検査するためのプローブ(細長い棒のようなもの)を手にとって車の後方に行き、マフラーの中にそのプローブを突っ込みます。
そのままの状態でしばらく待っていると測定機が自動で測定を開始し、検査が完了したら右側にある電光掲示板に検査結果「HC;○、CO;○」が表示されますので、それを確認しましょう。
検査が完了したら書類一式の中にある「自動車検査票」を取り出し、電光掲示板の脇にある検査結果を刻印してくれる機械に検査票を挿入し、検査結果を記録します。
これで排ガス検査は完了です。
ちゃんと整備されている車の場合、排ガス検査で×になることは少ないのですが、過走行の車などの場合、稀に排ガス検査でNGとなることがあります。
排ガス検査のちょっとしたコツとしては、検査ラインの入口で待っている間ずっとアイドリングしていると、マフラー内に排ガス成分が溜まってしまっています。
ですので、検査ラインに到着したらエアコンを入れてエンジン回転数を高く保ったり、検査直前に少しだけ空吹かしをしてマフラー内に溜まった排ガスを排気してから検査するといいよとということを、テスター屋さんに教えてもらったことがありますので、ご参考まで。
【検査ラインSTEP4】サイドスリップ検査
次はサイドスリップ検査で、前輪タイヤの横滑り量を検査しました。
前方下側にある左右に揺れる鉄板の上を直進通過(ハンドルは真ん中の状態で走行)することで、どれだけ鉄板が左右に移動するかということを検査します。
鉄板が左右に移動しなければ車は安定して直進するということが分かりますが、逆に鉄板がどちらか左右に大きく移動してしまった場合、車は安定して直進できないということになります。
自動車の操作としては、右上の方にあるモニターが「停止」から「進入」に変わった段階で、前方にある停止ラインに向かって走行する間にその鉄板の上を走行する際にサイドスリップ料を計測されるという感じです。
検査結果は前方上側にあるモニターに「サイドスリップ;○」という感じで表示されます。
サイドスリップでNGになった場合、テスター屋さんでちゃちゃっと調整(約2000円ほど)してもらえますので、ご参考まで。
【検査ラインSTEP5】ブレーキ、スピードメーター、ヘッドライト検査
ここからは、ブレーキとスピードメーター、ヘッドライトの検査が一連の流れで行われました。
車を前方上側のモニターの指示に従って検査台の上まで移動させると、ブレーキ検査が始まります。
モニターに表示された指示に従って、ギアをニュートラルに入れ、サイドブレーキを解除し、フットブレーキも離し、車のタイヤが自由に動く状態にします。
この状態で少し待つとモニターに「フットブレーキを踏んでください」と表示が出ますので、フットブレーキ(サイドブレーキではない)を強く踏み込みます。
その後、「フットブレーキを離してください。」、「サイドブレーキをしてください。」という指示が出ますので、その通りに操作していきます。
ブレーキ検査が終わるとモニターの方に「フットブレーキ;○、サイドブレーキ;○」という検査結果が表示され、次のスピードメーター検査が始まります。
モニターに「ギアをDに入れ、40km/hでパッシングしてください。」という表示が出ますので、アクセルをゆっくりと踏み込んでいき、40km/hで安定したタイミングでパッシング(ヘッドライトを点滅)させます。
これも検査が完了したらモニターに「スピードメーター;○」と表示が出ます。
スピードメーターの検査が終わったらヘッドライト検査が始まります。
モニターに「サイドブレーキをしてください。」、「ヘッドライトのロービームを点灯してください。」という感じの指示が表示されますので、それに従ってヘッドライトを点灯させます。
するとヘッドライトの検査機が車の前に移動してヘッドライトの光軸を検査していき、検査結果は上方のモニターに「左灯;○、右灯;○」という感じで表示されます。
検査が終わったらモニターに「前進して検査結果を記録してください」と表示が出ますので、その指示に従って車を記録機があるところまで前進させて、先程行ったように自動車検査証を記録機に挿入して検査結果を刻印します。
この一連の流れの検査の中で一番NGとなってしまう割合が多いのはヘッドライト検査で、事前に見学させてもらった感じでは2~3台に1台の割合でNGとなっていました。
ヘッドライト検査では光量と光軸を検査しているのですが、NGになる理由の多くは光軸でその光軸調整はテスター屋さんでちゃちゃっとやってもらえますので、NGだった場合はそちらで調整してもらうといいでしょう。
【検査ラインSTEP6】下回り検査
最後に行われたのが、下回り検査です。
前方右側にあるモニターの指示に従って、上のミラーで車のセンターを確認しながら車を前進させて、指定の位置で車を停車します。
その後、指示に従ってエンジンを切り、フットブレーキやサイドブレーキを離して、下回り検査が終わるのを待ちます。
下回り検査が終わったらモニターの検査結果「下回り検査;○」を確認し、自動車検査証を記録機に挿入します。
下回り検査では、ボルトナットの緩みチェックや、ブーツの切れ、オイルや冷却水漏れの有無、改造の有無などが検査されますので、ユーザー車検の前までに下回りの清掃や修理などをしっかりと行っておきましょう。
お疲れ様でした。
これで検査ラインでの検査は完了です。
車を前方の駐車場まで移動させ、書類一式を検査ラインの事務所(総合判定ボックス)に提出します。
今回はすべての検査が一発合格だったので、その場で検査結果通知欄に押印してもらうことができました。
押印したもらった書類は一番始めのユーザー車検受付窓口がある建物のところに再提出し、そのまま10~15分程待つと、新しい車検証と車検シール、自賠責保険証などが手渡されます。
後はフロントガラスに貼ってある古い車検シールを剥がし、新しい車検シールの裏に書いてある説明通りにシールを貼り付けていきます。
お疲れ様でした。
これで軽自動車のユーザー車検は完了です。
最後に一言
今回は、【軽自動車】ユーザー車検の具体的な手続き方法まとめ(書類、点検整備、検査ライン攻略まで)についてお話しました。
はじめてのユーザー車検は書類関係や検査ラインでの操作方法などわからないことばかりで不安に感じる人が多いと思います。
スムーズにユーザー車検を通すためのコツは、車検を受ける前日までに軽自動車協会で話を聞いたり、検査ラインを見学したり、テスター屋さんで最終調整をしてもらったりという準備をしっかりしておくことです。
ユーザー車検ができるようになってくると、必然的に車の点検整備の技術も身についてきますので、車検だけではなく普段の車の維持や修理、メンテナンス費用も格段に安くなることを実感することができると思います。
ただ、車検前の点検整備(法定24ヶ月点検)を自分で行うことに不安がある場合、その作業をプロにお願いするのがいいのではないかと思います。
是非参考にしてみてくださいね。
それでは!