ヘッドライトの黄ばみやくすみの3つの原因について
黄ばみ取りの具体的な方法についてお話する前に、ヘッドライトが白くくすんでしまう3つの原因についてお話していきます。
【原因その1】材料のポリカーボネイトの劣化
最近の車のヘッドライトの透明なカバーの部分は、ポリカーボネイトという透明で衝撃に強い樹脂で作られています。
ただ、このポリカーボネートという素材は樹脂製品であるため、油分が付着するとそれを吸着してしまうため、それが黄ばみやくすみの原因となってしまいます。
これがヘッドライトのポリカーボネイトそのものが劣化変性してしまい、黄ばみくすみとなる原因の一つです。
【原因その2】ハードコート層の剥がれ
メーカーではポリカーボネイトの油分による劣化変性を防ぐため、ハードコート処理を施すのが一般的になっています。
ただ、厄介なのがこのハードコート処理で、メーカーや車種によってその強度や耐久性に差があります。
基本的にはハードコート処理が剥がれたりしていなければ、ポリカーボネイト自体は透明感を保つことができるのですが、特に屋外に保管している車はそのハードコート層が剥がれてしまったりします。
そうなってくると、先ほどお話した通り油分によるポリカーボネイトの劣化変性が進み、ヘッドライトのくすみが発生してしまいます。
【原因その3】ハードコート層の細かな傷
ただ、原因その2でお話したハードコート処理の剥がれについては、それほど心配しないでいい要因です。
それより黄ばんだヘッドライトでよく見られるのは、そのハードコート層そのものに小さな傷がたくさんついてしまっていて、それが太陽の光を散乱させてしまうためにヘッドライトが黄ばんで見えてしまうという状態です。
特に洗車機で車を洗っている人は、このような状態になることが多いように思います。
最近流行っている紙やすりやピカールなどで磨くとヘッドライトがピカピカにキレイになるというは、その傷んだハードコート層が除去され、透明で劣化していないポリカーボネイトだけになるからです。
ただ、この状態のままだと、ハードコート層がない状態なので、油分が直接ポリカーボネイトに付着してしまうため、2~3ヶ月ほどでヘッドライトのくすみが復活してしまいます。
ですので、ヘッドライトの黄ばみ取りをしたあとは、ハードコート層をもう一度作ってあげることが重要であることを覚えておきましょう。
ヘッドライトを透明にする3つの方法
ここからは、ヘッドライトの黄ばみやくすみを取り、スッキリ透明にする具体的な方法についてお話していきます。
【方法その1】ヘッドライトを新品に交換する
ヘッドライトをクリアにし、かつ長期にわたってその状態を維持できる一番確実なのは、ヘッドライトを新品に交換するという方法です。
これはヘッドライトを消耗品と捉えた場合に出てくる選択肢です。
というのも、昔のヘッドライトはガラス製で事故にあったりしない限り、廃車まで交換しないものだったのですが、最近のヘッドライトは樹脂性のため、年数が経過するに従って徐々に透明度が失われてしまいます。
ただ、経年劣化によって車検の光量不足に引っかかってくるレベルにまで黄色っぽくなってしまうまでには10年以上かかるため、多くの人はヘッドライトを交換する前に車を手放すことがほとんどで、新品のヘッドライトは安い社外品でも5~10万円ほどしますので、この方法を取る人は比較的少ないのではないかと思います。
もちろん、新品に交換してしまえば、交換後は新車同様の透明なヘッドライトになりますので、一番確実で効果の高い方法だと言えます。
【方法その2】ヘッドライトコーティングのプロに依頼する
最近ではヘッドライト磨き専門の業者も増えてきていますので、約2~3万円程度でヘッドライトをきれいな状態に戻すことが出来るようです。
業者に依頼してヘッドライトを磨いてもらえば、ヘッドライトがクリアになるだけではなく、その上から強固なコーティング処理を施工してもらえるので、2~3年程度はヘッドライトのクリアな状態を維持できます。
とても魅力的なないようなのですが、施工費用が少し高めなのがネックです。
【方法その3】自分でヘッドライト磨きする
最近は紙やすりやピカールと呼ばれるような研磨剤を使って、自分でヘッドライトを磨き上げる方法が流行ってきています。
この方法(ピカールや紙やすりなどを使って研磨する方法)はとても簡単にヘッドライトをクリアにすることが出来そうなのですが、問題は耐久性です。
私もピカールなどを使ってます。
私は、ホンダのライフです。
黄ばみが取れて、綺麗になりますが、半年ほどでまた黄ばんできます。
で、また磨いて半年で黄ばむの繰り返し。
カー用品店で売ってるヘッドライト(レンズ)クリーナーも同じ効果でした。
2液性のほうがコーティング効果があるのでもう少し長持ちすると思います。
車のヘッドライトのレンズはポリカーボネイトと言う材質で作られており、ポリカーボネイトをヘッドライトに使用するときは必ず表面に「ハードコート」をして一般の市場に出します
ですが、時間がたち、古くなると太陽光からの熱、紫外線により、表面が変質してしまいます
「黄ばむ、白濁、くすみ」はこのハードコート被膜が紫外線によって変色、表面のコーティング自体が剥がれ、素地のポリカーボネイトが露出し、透明が変色して、うすい色が表面に浮きでます。
こうなると市販のコンパウンドで、磨いても、表面が削れただけなので、一時凌ぎにしかなりません。(時間がたてばまた、黄ばむ、白濁、くすみがでます)
大手のディーラーでは劣化したハードコート被膜を除去して、レンズ表面汚れを落とし、鏡面研磨してから再コーティングをしてくれるサービスをやっているところがあります。
1台分で5千~1万くらいのようです。
仕上がりは、高い分、期間が長くもちますね。
カー用品屋さんで、ソフト99関係も出ておりますが、2液、(1液黄色を落とし、2液外側をコート、約1千円ぐらい)、コーティングをしても3~6か月ぐらいしか持ちません。
1年2、3かい表面コートすれば十分持ちます。
これらのことから分かるとおり、一度ヘッドライト表面のハードコート皮膜が取れてしまったら、ピカールで磨こうが、薬剤を使って黄ばみを浮かして取ろうが、結局のところ半年程度でまた元の黄ばんだ状態に戻ってしまいます。
今回は、これらの話を理解した上で、「ヘッドライトの黄ばみを素人でも簡単に除去することができ、その後もそのクリアな状態をどれだけ長く、手間を掛けずに安い値段で保ちつづけることができるか?」という考えのもと、ヘッドライト磨きのDIY方法を検討していきました。
次のページでは、紙やすりやピカールなどを使わないDIYヘッドライト磨きに必要な物についてお話していきます。